「水溶きアクリル」塗装は思っていた以上に良い技法でした

十数年ぶりのプラモデル塗装を「水溶きアクリル」塗装で行ってみました。

とても塗りやすくて、今までで一番上手くなれたんじゃないかというくらい気持ちよく塗装することができました。

 

僕のような初心者の方は、一度試してみて良い技法だと思いますので、紹介します。

 

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・「水溶きアクリル」って何?

まずは、「水溶きアクリル」とは何かを説明しなければいけませんね。

これは、モデラー秋友克也氏が提唱しているプラモデルの塗装技法で「水溶きアクリル筆塗りテクニック」と言う本にて手法と作例が紹介されています。

詳細はそちらで確認いただくとして

特徴を簡単に挙げると

 ○タミヤカラーアクリル塗料を水で薄めて塗装する

 ○筆塗りの手法である

 ○塗料の性質+溶剤を足さないことにより、

有機溶剤の匂いが少ない

 ○筆ムラが抑えやすいので、筆塗りでも割ときれいに仕上る

 

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リビングで塗れるプラモ 水溶きアクリル筆塗りテクニック

 

僕は、プラモデルを再開するにあたって

 ○道具は最低限とする→筆塗り

 ○リビングやダイニングで製作する→アクリル塗料をメインで使用する

つもりでいたので、この技法はベストマッチでした。

もともと、溶剤の匂いの少ないタミヤアクリルで塗装をしたくて

でも、以前苦戦した経験があり

良い塗装方法がないかと探している中で知った技法なのです。

 

・「水溶きアクリル」で実感したメリット

冒頭に書いたように、久しぶりに作っているプラモデル ハセガワの1/72 F9Fパンサーの塗装に水溶きアクリルの技法をトライしてみました。

ひとことで言うと、とても良いやりやすい技法で、僕のような初心者にはとても向いている技法なのではないかと思います。

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感じたメリットは

①塗料に最初に含まれていた以外の溶剤がないので、匂いが非常に少ない

②3層ほど塗れば、僕の許容レベルの平滑な塗装面が得られる

③筆先のコントロールが楽で、塗り分けが行いやすい

といったところです。

 

①匂いはかなり少なく塗れると感じます。

もともと、タミヤアクリルや水性ホビーカラーは溶剤のにおいが少ないほうだとは思いますが

塗る際に溶剤で薄めたり、薄めるための溶剤を準備していたりするとそこそこにおいは感じると思います。

その点、水溶きなら最初に薄めるのも、塗料が濃くなってきたときに足すのも、足すために準備しておくのもすべて水なので、においは減少方向です。

今回、溶剤のにおいは自分ではほとんど感じませんでしたし、家族からのクレームもありませんでした。

うちには小学生の子どもがいるのですが、その目の前で塗装をしていましたが、そんなことができるレベルだと思います。

 

②隠ぺい力の問題は、色によって違ってくると追うのですが

今回パンサーの塗装に使った、黒っぽい色ではほぼ3層で完全に隠蔽できましたし

よく見れば筆跡はあるのですが、それほど気にならない仕上りとなりました。

平面の多い翼部分は少し筆跡は残りますが、丸い胴体部分は筆で塗った感は感じられません。

セガワのパンサーはわりと繊細なモールドなのですが、それが塗り隠されてしまうこともありませんでした。

 

また、水で溶くことで光沢が失われてしまうのではないかと気にしていたのですが、

そのようなことはなく、実機写真のイメージで持っていた光沢の表面仕上げが再現できました。

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③今回最も感動したのが、筆先のコントロールのしやすさ、というか塗り分けのしやすさです。

ちょうど良い濃度に調整できれば、筆先がとても滑らかに動きます。

いまままでプラモデルを作っていて、こんなに滑らかでしっとりした感覚を味わったことはありません

溶剤でそこそこ薄めた場合も塗りやすくはなるのですが、筆への塗料の含みや塗料の流れ方が違うみたいで、その時よりもスムーズな気がしました。

塗りたいところだけ塗れる感覚があるので、迷彩塗装に気軽にチャレンジできそうな気がしています。

 

あと、表面張力の働き方が溶剤と違うからではないかと思っているのですが。モールドを境にしたときに塗料がしっかり止まる感覚があり、モールドを利用した塗り分けが楽に感じます。

僕のパンサーは垂直尾翼の前縁部とキャノピー枠の塗り分けは(マスキングがめんどくさかったので)マスキング無しのフリーハンドで塗り分けてみました。

マスキングテープを使った時ほど、シャープには仕上がりませんが悪くないレベルで仕上げられたと思っています。

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・濃度コントロールがポイント

タミヤアクリルカラーはカタログでは、そのまま筆塗りに使えるようなことが書いてありますが

そのままでは濃すぎて、小物の塗装はともかく、飛行機の機体や戦車の車体などの広い面積を塗るのには難しい塗料だと思います。

十数年前、においの問題からタミヤアクリルを使用したときにも、ビンから直接塗った結果、ぼてぼての熱い塗面となってしまい悩んだことがあります。

対処法は薄めることなのですが、3割くらい薄めるのがちょうど良いようです。

ただし、薄めすぎるとプラスチック面が塗装をはじいてしまうので注意が必要です。

 

とはいえ、薄すぎた場合でも次の塗装の食いつきをよくする足付のような効果があるので、慌てずすこし乾かして2層目を適正濃度で重ねればOKです。

むしろ、濃くなったときにぼてっと筆跡の残る塗装面を作ってしまうのがいやなので、濃くなることには注意したほうがよいと感じました。

特に1/72の飛行機のようにサイズが小さく1回の使用塗料の量が少ない場合などに、塗料皿に少量出して薄めて使うような場合、乾いて濃度が高くなるのが早いので注意が必要です。

 

 ・塗装面の柔らかさには注意が必要

これは水溶きの技法というよりも、塗料の側の問題なのですが

タミヤアクリルは塗装面が柔らかく、特に光沢のある色だと触った時に指紋が付いてしまいやすいです。

ですので、広い面の光沢仕上げとなるカーモデルのボディには向いていなさそうです。

やはり、こちらはラッカー系の塗装が良いと思います。

パンサーは光沢塗装の上に、ほぼ黒い色なので、デカールを貼るために手に持つたびに指紋がついてしまい苦戦しています。

 

つや消しであれば、指紋はそんなにつかないと思いますし

その柔らかさを生かした、はがしの技法や修正などもできるのでそれはそれで便利なんですけどね。

タミヤアクリルのラインナップの約3/4がつや消し塗料なのもうなづけます。

 

クレオスのリニューアルされた水性ホビーカラーは、塗装面がラッカー系に近いらしいのでこのような問題は少ないのかもしれません。

気になるところです。

それが水溶きで使えると最強ですね。

 

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・まとめ

タミヤカラー アクリルの水溶きでの塗装にチャレンジしてみた結果

想像していた以上の使いやすさと仕上がりで満足しています。

プラモデルの塗装方法にはいろいろな方法があって、それぞれいろいろな特徴がありますが

「水溶きアクリル」は初めてだったり、再開したいけれど環境や道具やコストなどのリソースに不安を抱えている方に一度試して欲しい、その価値のある技法だと思います。

 

この技法の発案者である、秋友克也氏の「水溶きアクリル筆塗りテクニック」の著者紹介欄に「30年前の自分にこの技法を教えたかった」とありますが

僕も、30年前にこれを知っていれば僕のプラモデルライフは全然違ったものになっていたんではないかと思うくらいのインパクトでした。

まだまだ、練習、経験や研究が必要ですが、良いプラモデル再開のスタートが切れました。

最初に苦労すると続かないですからね。

 

このコロナ騒動のなかで、外出しないで済む趣味としてプラモデルを始めてみたい方、「水溶きアクリル」でチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

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